マンションのスケルトンリフォーム

1-1.スケルトンリフォームとは？

「スケルトン」は「骨組み」を意味していることから、床や壁はもちろん、天井もすべて取り払って骨組み状態にしてから作り直すことです。コンクリートの地肌が見えるポイントまで、すべて解体から撤去して、間取りを一から作っていきます。

スケルトンリフォームの場合、マンションでリセットする範囲は、戸建てのような屋根や外壁を含めた範囲とは違い、住戸内のコンクリート地までです。

骨組み以外はすべて自由に作り変えられるため、間取りや内装の変更はもちろん、天井の高さを好みに調整できます。水回りの設備の場所も自由に設計できるため、スケルトンリフォームならまったく新しい空間に仕上げることが可能です。

1-2.通常のマンションリフォームとの違いとは？

一般的におこなわれるリフォーム、いわゆるフルリノベーションは「大規模な改修工事」になります。このような工事の場合は、表層面を大がかりな工事をおこなって、住まいに新しい価値を与えます。わざわざ骨組み状態にする必要もなく、表層面を改修していくことが大きな違いともいえるでしょう。

2-1.全体的に間取りを変えやすい

スケルトンリフォームは骨組みの状態にリセットできるため、既存の形状にしばられずに間取りを変更できます。「子どもが成長し自立したから子ども部屋が不要に…」「リビングをもっとゆったりとした空間にしたい…」などの大幅な変更も、全体的に間取りを変えることができるのです。

既存の形状では難しいリフォームでも、スケルトンリフォームなら、子どもの独立、親の介護などの家族構成が変わったときに対応することができます。

2-2.水回りや設備などを見直しやすい

部分リフォームの場合は、目に見えるポイントを新しくするので、配管や配線などに手を加えられません。しかし、スケルトンリフォームは劣化した配管など、目に見えない部分にも手を加えられるのです。そのため、水回りのリフォームでも、キッチン交換だけでなく、古くなった配管なども刷新してもらえます。

もちろん、使い勝手がいいレイアウトに変更できる可能性もあり、スケルトンリフォームは配線や配管の見直しをしたいリクエストがあるなら、効率的な工事といえるでしょう。

2-3.全体を一新できるので統一感を出しやすい

せっかくリフォームしたのにも関わらず、工事をした場所としなかった部分の違いが鮮明になる残念なケースもあります。フルリフォームの場合はそのようなことはありませんが、部分リフォームならではの失敗例としてあるのです。しかし、スケルトンリフォームなら、全体に統一感をもたせることができるため、新築同様に仕上げることも可能になります。

そのため、スケルトンリフォームなら、新築や建て替えに比べてコストを抑えられながら、内装も外装も全体を一新できるのです。

2-4.防音や断熱などの対策がしやすい

スケルトン状態から工事するため、床は下地材から交換できる、間仕切り壁を設置するなどの作業があるため、防音や断熱などの対策をとりやすくなります。リフォームのタイミングに「断熱材」をはじめとして、「防音性の高い壁や窓」を導入しやすいのです。

昔ながらの家の場合のように「隙間風が入って寒い…」などの悩みも、壁に断熱材を入れて保温性をアップできます。家の機能を高める、刷新したいときに希望を叶えてくれる施工が可能なのです。